ナイトブラでかゆみ・湿疹が!肌荒れを引き起こす3大原因と今すぐできる対策

ナイトブラの不安解消ガイド

バストケアのために、よかれと思って使い始めたナイトブラ。

「これで寝ている間も安心!」と思っていたのに…。

「あれ? なんだかアンダーバストがムズムズする…」。

「朝起きたら、胸の谷間やワキのあたりが赤くなってる!」。

ひどい時には、かゆくてたまらなかったり、ポツポツと湿疹やかぶれができてしまったり。

…そんな経験、ありませんか?。

ホールド力は欲しいし、バストケアも続けたい。

でも、肌が荒れちゃうくらいなら、もう着けたくない!。

その気持ち、めちゃくちゃわかります。

「みんな快適そうのに、なんで私だけ?」なんて、不安にもなりますよね。

でも、そのかゆみや湿疹、我慢したり、ナイトブラ自体を諦めたりする前に、ちょっとだけ立ち止まってみませんか?。

その肌荒れ、もしかしたら「あなたの肌が弱い」からじゃなくて、ナイトブラの「選び方」や「使い方」に、ちょっとした原因が隠れているだけかもしれません。

ここでは、なぜナイトブラでかゆみや肌荒れが起きてしまうのか、その原因と、今すぐできる対策を徹底的に掘り下げていきます。

快適なナイトブラ生活を取り戻すためのヒントが、きっと見つかるはずですよ。

ナイトブラでかゆみや湿疹が!肌荒れを引き起こす3大原因

バストケアのために「ナイトブラ、始めました」。

そんな感じで、美容意識の高さから使い始めた人も多いんじゃないでしょうか。

でも、着けて寝てみたら…「あれ?」。

なんだかムズムズする。

朝起きたらアンダーバストや胸の谷間が赤くなってる。

ひどい時はポツポツと湿疹まで…。

せっかくバストケアしようと思ったのに、これじゃあ続けられないですよね。

ホールド力は欲しい、でも肌が荒れるのは絶対に嫌だ。

その気持ち、すごくわかります。

そのかゆみや湿疹、もしかしたらナイトブラの「素材」「サイズ」、そして「使い方」が、あなたの肌に合っていないサインかもしれません。

ここでは、まず「なぜナイトブラで肌荒れしてしまうのか?」、その代表的な3つの原因を一緒に見ていきましょう。

原因1:素材が肌に合っていない(化学繊維など)

まず一番に疑いたいのが、ナイトブラの「素材」です。

特に、ホールド力や耐久性、安価な製品を作るために多用されがちなのが、ポリエステルやナイロンといった「化学繊維」ですね。

もちろん化学繊維が全て悪いわけではなくて、スポーツウェアみたいに「汗を素早く乾かす」機能に優れているものもあります。

でも、それが「寝ている間のデリケートな肌」に合うかどうかは、また別の話なんです。

私たちが普段着ている洋服でも、セーターやインナーの素材によっては「チクチクする」「ゴワゴワする」って感じることがありますよね。

それと同じことが、ナイトブラでも起きている可能性があります。

特に、乾燥して肌が敏感になっている時や、生理前などで肌のコンディションが揺らいでいる時は、今まで大丈夫だった素材でも急に刺激を感じることがあります。

せっかくのナイトブラが、肌にとっては「不快な刺激源」になっていたら、元も子もないですよね。

なぜ化学繊維でかゆくなるの?

じゃあ、どうして化学繊維が肌の刺激になりやすいんでしょうか。

いくつか理由が考えられますが、一つは「吸湿性」の問題です。

例えばポリエステルは、繊維自体が水分をほとんど吸わない性質があると言われています。

そうすると、寝ている間にかいた汗が肌の表面に残りやすくなる。

肌が汗でふやけた状態になると、ちょっとした刺激にも敏感になって、かゆみが出やすくなるんです。

もう一つ、見落としがちなのが「静電気」。

特に空気が乾燥する冬場なんかは、化学繊維と肌がこすれることで静電気が発生しやすくなります。

あの「バチッ!」とくる静電気が、肌への刺激となってかゆみを引き起こすこともあるみたいです。

さらに、素材自体の「硬さ」もありますね。

ナイロンやポリエステルは、コットン(綿)なんかに比べると繊維が硬めなことが多くて、そのゴワゴワした肌触りが物理的な刺激になることも。

丈夫で形が崩れにくい、というのはメリットでもあるんですけど、肌のデリケートさとはトレードオフの関係になりがちなんです。

肌に優しい天然素材とは(コットン・シルク)

化学繊維がちょっと心配…という人にとって、やっぱり頼りになるのは「天然素材」ですよね。

代表的なのは、やっぱり「コットン(綿)」です。

下着の素材としては一番なじみ深いんじゃないでしょうか。

コットンは吸湿性・通気性に優れているので、汗をかいてもサラッとした肌触りを保ちやすいのが魅力です。

肌触りも柔らかくて、刺激が少ないのがいいところ。

ただ、弱点もあって、一度吸った汗が乾きにくいこと。

汗をかきすぎると、逆に濡れた布が肌に張り付いて冷えちゃったり、ムレの原因になることもあります。

あと、伸縮性や耐久性は化学繊維に劣るので、ホールド力がちょっと物足りなく感じるモデルもあるかもしれませんね。

もう一つの高級素材が「シルク(絹)」です。

シルクは人間の肌と同じタンパク質でできている、なんて話を聞いたことありませんか?。

肌触りが最高に滑らかで、静電気も起きにくいと言われています。

汗を吸ってもすぐに乾かしてくれる「吸放湿性」も高いので、夏は涼しく、冬は暖かい。

まさに理想的な素材…なんですが、やっぱりお値段が高い!。

それに、洗濯がデリケートで、お手入れに気を使うのが難点です。

「全部シルクは無理!」という場合でも、最近は「肌に触れる面だけコットン」とか「パッドポケットだけ天然素材」みたいな製品も増えています。

そういう「いいとこ取り」の製品を探してみるのも一つの手だと思いますね。

原因2:サイズが合っていない(締め付け・摩擦)

素材は大丈夫そう。

なのに、かゆい。

そういう時は、次に「サイズ」が合っていない可能性を疑ってみてください。

ナイトブラに求めるものって、やっぱり「ホールド力」ですよね。

寝ている間にバストが流れないように、しっかり支えてほしい。

その気持ちはよくわかります。

でも、その「ホールド力」を「強ければ強いほどいい」と勘違いして、ギチギチに締め付けるようなサイズを選んでしまっていませんか?。

強すぎる締め付けは、血行不良を招くだけじゃなく、肌への「摩擦」という大きなダメージを引き起こします。

特に寝ている間は、何度も寝返りを打ちますよね。

そのたびに、キツいブラと肌が強くこすれ合っている状態を想像してみてください。

デリケートなバストの皮膚が、一晩中ヤスリでこすられている…なんて言ったら、ちょっと大げさかもしれませんが、それくらい肌にとっては負担なんです。

締め付けが強すぎるサインとは?

「え、じゃあ私のブラ、もしかしてキツすぎるかも?」。

そう思った人は、いくつかセルフチェックをしてみてください。

まず、朝起きた時。

ナイトブラを外した跡が、アンダーバストや肩に「クッキリ」と赤く残っていませんか?。

うっすら残る程度ならまだしも、ミミズ腫れみたいに盛り上がっていたり、夕方になっても跡が消えなかったりするなら、それは明らかに締め付けすぎです。

次に、着けた時の感覚。

「ふぅ、苦しい…」と息苦しさを感じたり、深呼吸がしにくかったりするのは、ホールド力ではなく、ただの「圧迫」です。

寝ている間はリラックスしたいのに、そんな状態じゃ休まるものも休まりませんよね。

着用中にムズムズとかゆみが出てくるのも、圧迫による刺激のサインかもしれません。

あとは、寝ている間にブラが上にずり上がってきて、朝起きたら胸の下半分が出てた、みたいな経験ありませんか?。

これは、サイズが小さすぎて体がブラを押し上げているか、逆に大きすぎてホールドできていないか、どちらの可能性もあります。

心当たりがあるなら、サイズが合っていない証拠ですね。

摩擦が引き起こす肌トラブル(かゆみ・黒ずみ)

「摩擦」って、肌にとって本当にロクなことがないんです。

サイズが合わないブラが肌とこすれ続けると、肌の表面にある「バリア機能」が少しずつ削られて、壊れていきます。

バリア機能が壊れるとどうなるか。

肌は無防備な状態になって、ちょっとした外部の刺激(汗とか、ホコリとか、それこそ素材のチクチク感とか)にも過敏に反応するようになります。

これが、かゆみやヒリヒリ感、湿疹の直接的な原因になるんです。

そして、もう一つ怖いのが「黒ずみ」。

いわゆる「色素沈着」ってやつです。

肌は、摩擦という攻撃を受け続けると、「このままじゃヤバい!」と防御態勢に入ります。

肌を守るために「メラニン色素」をたくさん作り出すんですね。

これが、アンダーバストやワキのあたりが黒ずんでしまう正体です。

バストケアのために着け始めたナイトブラで、バスト周りが黒ずんでしまったら…考えただけでも恐ろしいですよね。

しかも、「かゆいから」と掻きむしってしまったら最悪です。

肌はさらに傷つき、炎症はひどくなり、色素沈着も悪化するという、まさに負のスパイラルに陥ってしまいます。

原因3:汗や皮脂によるムレ(雑菌の繁殖)

「素材はコットン100%にした」。

「サイズも、締め付けすぎないものを選んだ」。

なのに、やっぱりかゆい!。

そういう場合は、第3の原因、「衛生面」を疑ってみる必要があります。

ズバリ、汗や皮脂による「ムレ」と、それに伴う「雑菌の繁殖」です。

「え、寝てるだけなのに?」と思うかもしれません。

でも、人は寝ている間に、自覚している以上にたくさんの汗をかいています。

特にバスト周りや谷間は、皮脂腺も多くて、熱がこもりやすい「ムレやすいゾーン」なんです。

ナイトブラ、特にバストをキレイに見せるための分厚いパッド部分は、その汗や皮脂をぐんぐん吸い込みます。

「適度な温度」と「湿気」、そして「皮脂という栄養」。

…そう、これって、雑菌やカビ菌が繁殖するのに、最高の条件が揃ってしまっているんです。

繁殖した雑菌が肌を刺激したり、汗の成分(塩分やアンモニアなど)が肌に残ったりすることで、「あせも」のようなかゆみや赤いポツポツを引き起こすんですね。

ナイトブラは寝汗で意外と汚れている

「寝てるだけなんだから、そんなに汚れてないでしょ」。

「2~3日、同じの着けても大丈夫だよね」。

もし、そう思っていたら…ちょっと待ってください!。

「人は一晩にコップ1杯分の汗をかく」という話を、どこかで聞いたことがありませんか?。

もちろん個人差はありますが、それくらいの水分が体から出ている可能性があるわけです。

その汗を、ナイトブラは一晩中吸い続けています。

特に、ふかふかの厚手パッドが入っているタイプ。

あれは汗を吸い込んだら、なかなか乾きません。

湿ったパッドをバストに当てたまま、朝まで過ごしている…。

そして、それを乾かして、また次の日も着ける…。

ちょっと極端な言い方かもしれませんが、それって「湿った雑巾」を肌に当て続けているのと、あまり変わらない状態かもしれませんよ。

皮脂や古い角質も混ざり合って、目には見えないけれど、ナイトブラは想像以上に汚れているんです。

通気性が悪いとなぜ肌荒れするのか

汗をかくこと自体は、悪いことではありません。

問題は、その汗が「蒸発しないで、肌に留まり続けること」です。

これが、いわゆる「ムレ」の状態ですね。

通気性の悪い素材や、体にピッタリしすぎるデザインのナイトブラを着ていると、熱と湿気がこもってしまいます。

汗で湿った肌は、だんだん「ふやけ」てきます。

お風呂に長く浸かった後の、指先がシワシワになる感じを想像してもらうと分かりやすいかもしれません。

肌がふやけると、皮膚の一番外側で私たちを守ってくれている「バリア機能」が、著しく低下してしまいます。

もう、スカスカの無防備な状態です。

そこへ、雑菌が繁殖する。

バリア機能が低下しているので、いつもなら平気な「素材のチクチク感(原因1)」や「寝返りによる摩擦(原因2)」ですら、強い刺激になってしまいます。

つまり、「ムレ」は、それ自体が肌荒れの原因になるだけでなく、他の原因(素材や摩擦)のダメージを何倍にも増幅させてしまう、とっても厄介な存在なんですね。

【コラム】これってナイトブラのせい?金属アレルギーの可能性

「いろいろ試したけど、どうも一部分だけがかゆい」。

そんな時は、ちょっと視点を変えてみましょう。

ナイトブラの肩紐の長さを調節する「アジャスター」。

ここに、金属が使われていませんか?。

最近のナイトブラは少ないかもしれませんが、ホックがついているタイプなら、その金具も怪しいです。

もし、その「金具が当たっている部分だけ」が赤くなったり、かぶれたりしているなら、それはナイトブラ本体ではなく「金属アレルギー」の可能性があります。

特に汗をかくと、金属が微量に溶け出して、アレルギー反応が出やすくなると言われています。

心当たりがある場合は、アジャスターやホックがプラスチック製のものや、そもそも金具を一切使用していない「ノンアジャスター」タイプのナイトブラを選ぶようにしてみてください。

【コラム】洗濯洗剤や柔軟剤が肌荒れの原因になることも

もう一つ、見落としがちなのが「お洗濯」です。

ナイトブラ本体の素材やサイズには、まったく問題がない。

でも、それを洗う「洗濯洗剤」や「柔軟剤」が、肌荒れの原因になっているケースも意外とあるんです。

「しっかり洗おう」と思って洗剤を入れすぎたり、「ふんわりさせよう」と思って柔軟剤をたっぷり使ったりすると、その成分が繊維の中に残ってしまうことがあります。

特に柔軟剤は、繊維をコーティングして肌触りを良くするものですが、そのコーティング成分自体が肌に合わない、という人もいます。

それに、柔軟剤でコーティングされると、素材本来の「吸湿性」を妨げてしまって、結果的にムレやすくなる…なんて本末転倒なことも。

もし肌荒れが続くなら、「すすぎ」をいつもよりもしっかり行うようにしたり、一度、洗剤を「低刺激」や「無添加」のものに変えてみたり、柔軟剤の使用をストップしてみるのも、試す価値アリですよ。

もしかして私だけ?ナイトブラで肌荒れしやすい人の特徴

ナイトブラで肌荒れした時って、ちょっと不安になりますよね。

「みんな快適そうに使ってるのに、なんで私だけかゆくなるんだろう…」。

「私の肌が弱すぎるのかな?」なんて、自分だけが特別みたいで落ち込んじゃう。

でも、安心してください。

あなただけじゃありません。

ナイトブラによる肌荒れには、やっぱり「なりやすい人」の特徴というのがあるんです。

それは、もともとの肌質だったり、体質だったり、あるいは無意識の「選び方のクセ」だったりします。

ここでは、どんな人が肌荒れしやすいのか、いくつか特徴を挙げてみますね。

「あ、これ私のことかも」と心当たりがないか、一緒にチェックしてみましょう。

敏感肌・乾燥肌の人は要注意

これはもう、一番に挙げられる特徴かもしれませんね。

普段から、「化粧品がしみる時がある」「季節の変わり目に肌が荒れやすい」「お風呂上がりに急いで保湿しないとカサカサになる」…。

そんな自覚がある「敏感肌」や「乾燥肌」の人です。

なぜかというと、敏感肌や乾燥肌の人は、肌の表面にあって外部の刺激から私たちを守ってくれる「バリア機能」が、もともと弱っていることが多いんです。

健康な肌を「隙間なく積まれたレンガの壁」だとすると、乾燥肌の人の肌は「ところどころレンガが崩れて、隙間だらけの壁」みたいなイメージ。

だから、前の章で話した「素材のチクチク(原因1)」や「寝返りによる摩擦(原因2)」といった刺激が、その隙間から簡単に入り込んじゃう。

他の人なら何ともないレベルの刺激でも、敏感肌・乾燥肌の人にとっては、かゆみや赤み、湿疹を引き起こす十分な「攻撃」になってしまうんです。

アトピー性皮膚炎の既往歴がある

敏感肌と似ていますが、「子どもの頃にアトピーだった」「今も部分的に症状が出ることがある」という人も、注意が必要です。

アトピー性皮膚炎の既往歴がある人は、体質的に皮膚のバリア機能が弱かったり、ちょっとした刺激で炎症(かゆみ)を起こしやすかったりする傾向があると言われています。

「もう何年も症状は出ていないから大丈夫」と思っていても、油断は禁物。

ナイトブラって、毎晩、同じ場所(アンダーバストやワキ)に、密着し続けますよね。

その「継続的な密着」「ムレ」「摩擦」というコンボが、眠っていたアトピーの引き金になってしまう可能性があるんです。

特にアンダーバストやワキ、肩周りなど、ブラの縁(ふち)が当たる部分はこすれやすいので、症状が再発しやすいポイントかもしれません。

既往歴がある人は、他の人以上に「素材選び」と「通気性」を最優先に考える必要がありそうですね。

汗をかきやすい(多汗症)

「私、すごく汗っかきで…」という人も、ナイトブラで肌荒れしやすいグループに入ります。

これはもう、前の章でお話しした「原因3:汗や皮脂によるムレ」に直結する話です。

「寝汗をよくかく」「朝起きると、パジャマやシーツが湿っていることがある」。

そんな人は、当然ですが、ナイトブラも一晩でかなりの汗を吸い込んでいます。

汗をかく量が多いということは、それだけ雑菌が繁殖しやすい環境(高温多湿)が作られやすいということ。

そして、汗で肌が「ふやけ」ている時間が長い、ということです。

ふやけた肌は、バリア機能がガタ落ちしています。

そこに雑菌が繁殖すれば「あせも」になりますし、ふやけた状態で寝返りを打てば、摩擦のダメージ(原因2)も、乾いた肌の時とは比べ物にならないくらい大きくなります。

汗をかきやすい自覚がある人は、とにかく「通気性」「吸湿速乾性」を重視して、こまめに着替えるしかなさそうです。

新しい下着でトラブルを起こしたことがある

これは、あなたの「経験則」の話です。

「新しいブラを買って着けたら、最初だけかゆくなった」。

「特定のブランドのインナーを着ると、なぜか肌がムズムズする」。

「おろしたての服は、一度洗わないと着られない」。

こんな経験、今までにありませんか?。

もし心当たりがあるなら、あなたの肌は、平均よりも「何かに反応しやすい」肌質なのかもしれません。

その原因は、特定の化学繊維(ナイロンとか)かもしれないし、生地を染めている「染料」かもしれない。

あるいは、新品の衣類にパリッと感を出すために使われている「糊(のり)」や「仕上げ剤」に反応している可能性もあります。

一度でもこういう経験がある人は、新しいナイトブラを試す時も、かなり慎重になるべきです。

「この素材は大丈夫だった」「あの素材はダメだった」という自分の経験をしっかり覚えておくことが、失敗を避ける一番の近道ですね。

締め付け感が強いものを「ホールド力」と勘違いしている

最後のこれは、肌質や体質ではなく、「選び方」や「考え方」の特徴です。

「バストをしっかり支えたい」。

「横になっても流れないように、ガッチリ固めておきたい」。

その気持ちが強すぎるあまり、「ホールド力 = 強い締め付け」と勘違いしてしまっていませんか?。

「ちょっと苦しいくらいが、効いてる証拠」なんて思って、わざと小さめやキツめのサイズを選んでしまう…。

これ、まさに前の章の「原因2:サイズが合っていない」を、自ら選んでしまっている状態です。

強すぎる締め付けは、慢性的な「圧迫」と「摩擦」を生み出します。

それが毎晩続けば、肌のバリア機能はどんどん削られて、ボロボロになっていく。

かゆみが出るのはもちろん、摩擦による色素沈着(黒ずみ)の最大原因にもなります。

もし「私もそうかも…」とドキッとしたなら、それはチャンスです。

体質と違って、この「勘違い」は、今日からすぐに直すことができますからね。

かゆい!ナイトブラで肌荒れした時の応急処置と対処法

前の章までは「なぜ肌荒れするのか?」という原因の話をしてきました。

でも、この記事を読んでいる人の中には、「理屈はいいから、今このかゆみをどうにかしたい!」と、まさに今、ムズムズやヒリヒリと戦っている人もいるかもしれません。

わかります、もうすでにかゆいし、赤くなってるんですよね!。

焦る気持ちをぐっと抑えて、まずは落ち着いてください。

ここでは、肌荒れが起きてしまった時に、これ以上悪化させないための「応急処置」と、正しい「対処法」を、順番に説明していきますね。

まずはナイトブラの着用をすぐに中止する

今、もし肌荒れしている原因のナイトブラを着けているなら、何よりもまず、それを脱いでください。

これが一番大事な応急処置です。

「バストケアのために着けてるんだから」とか、「日中だから替えがないし…」とか、我慢して着け続けるのは絶対にダメ。

原因がほぼ「それ」だとわかっているのに、肌に当て続けるのは、例えるなら「火に油を注ぐ」ようなものです。

かゆみや湿疹が出ている肌は、「もう限界!やめて!」とSOSを出しているサイン。

その声を聞かずに刺激を与え続ければ、症状は悪化する一方です。

「もったいない」とか「まだ使えるかも」という気持ちは、痛いほどわかります。

でも、今はバストケアよりも、あなたの肌の健康が最優先。

もし外出先なら、帰宅したら真っ先に脱ぐ。

家にいるなら、今すぐ脱いで、肌を解放してあげましょう。

代わりに着るなら、締め付けのないコットンのキャミソールや、肌触りのいいTシャツなどがおすすめです。

肌を清潔に保ち、優しく冷やす

ナイトブラを外したら、次にやることは「洗浄」と「冷却」です。

かゆみが出ている部分には、汗や皮脂、もしかしたらブラの繊維のクズなんかが付着しています。

それらが肌に残っていると、また新たな刺激になってしまう。

だから、まずは優しく洗い流して、肌を清潔な状態にリセットしてあげましょう。

ただし、ここでゴシゴシこするのは絶対にNG!。

低刺激の石鹸やボディソープをよーく泡立てて、その泡で肌をなでるように優しく洗ってください。

石鹸がしみるようなら、ぬるま湯(熱いお湯はダメですよ!)でそっと汗を流すだけでも構いません。

洗い流したら、清潔で柔らかいタオルで、こすらず「押さえる」ように水分を拭き取ります。

そして、ここからが大事。

かゆみや赤みは「炎症」が起きているサインなので、これを鎮めるために「冷や」します。

保冷剤や氷をガーゼや薄手のタオルで包んで、かゆい部分にそっと当ててみてください。

直接当てると冷たすぎて「凍傷」になる危険があるので、必ず何かで包んでくださいね。

水で濡らして固く絞ったタオルを当てるだけでも、かゆみがスーッと引いて、だいぶ楽になるはずです。

保湿ケアで肌のバリア機能をサポート

肌を清潔にして、クールダウンさせたら、仕上げに「保湿」です。

「え、湿疹が出てるのにベタベタさせていいの?」と思うかもしれません。

でも、かゆみや湿疹で荒れてしまった肌は、表面の「バリア機能」がボロボロに壊れている状態なんです。

例えるなら、家の壁に穴が開いて、外敵(刺激)が入り放題になっているようなもの。

そのまま放っておくと、肌の水分はどんどん逃げて乾燥し、その乾燥がまた新たなかゆみを引き起こします。

だから、失われたバリア機能の「フタ」代わりになるものを塗って、肌を守ってあげる必要があるんです。

ただし、何でもいいわけじゃありません。

香りが強いもの、アルコールが入っているもの、美白成分やアンチエイジング成分みたいな「攻め」のケア用品は、今の無防備な肌には刺激が強すぎます。

しみて、余計に悪化する可能性大。

選ぶなら、ドラッグストアなどで売っている「敏感肌用」「低刺激」「無香料」「アルコールフリー」と書かれた、できるだけシンプルな保湿剤にしてください。

成分がシンプルなワセリンや、普段から使い慣れていて「これは絶対に大丈夫」とわかっているボディクリームがあるなら、それでもOKです。

それを、こすらず優しく肌に乗せるように塗ってあげましょう。

かゆみや湿疹が続く場合は皮膚科を受診しよう

応急処置をしても、どうにもかゆみが治まらない。

赤みやブツブツがどんどんひどくなる…。

そんな時は、もうセルフケアで頑張るのをやめて、潔く「皮膚科」を受診してください。

「たかが下着のかぶれで、病院に行くなんて大げさかな…」って、ためらっちゃう気持ち、わかります。

でも、その「ためらい」が、症状を長引かせたり、痕(あと)を残してしまったりする原因になるんです。

皮膚科のお医者さんは、その肌荒れが、単なる「かぶれ(接触皮膚炎)」なのか、汗による「あせも」なのか、それとも高温多湿で「カビ(真菌)」が繁殖してしまったのかを、ちゃんと見極めてくれます。</

原因が違えば、使う薬も違います。

自己判断で市販薬を塗って、もしそれがカビが原因だった場合にステロイドを塗ったりすると、逆に症状が悪化することもあるんです。

専門家に診てもらえば、今の炎症をピシャッと抑える一番適切な薬(たぶん、弱いステロイド軟膏など)を処方してくれます。

結果的に、それが一番早く、キレイに治す近道なんですよ。

病院で相談すべき症状の目安

「そうは言っても、どのくらい様子を見たらいいの?」という人のために、病院に行くべき「デッドライン」の目安をいくつか挙げておきますね。

一つでも当てはまったら、迷わず皮膚科へGo!です。

  • ナイトブラの着用をやめて、冷やしたり保湿したり、2〜3日セルフケアをしても、症状がちっとも良くならない、むしろ悪化している。
  • かゆみが我慢できないほど強い。夜、かゆくて目が覚めてしまう。
  • かゆみや湿疹が、ブラジャーが触れていた場所以外にも、だんだん広がってきた感じがする。
  • 赤みだけじゃなく、水ぶくれ(水疱)ができたり、肌がジュクジュクして浸出液(汁)が出てきたりした。
  • かゆみだけじゃなく、「痛み」や、その部分が「熱を持っている」感じがする。

これらは、炎症がかなり強く出ているか、別の原因が隠れているサインかもしれません。

こじらせて色素沈着(黒ずみ)として痕が残ってしまう前に、プロの手を借りましょう。

かゆい時にやってはいけないNG行動

肌荒れを「治す」ことと同じくらい、いや、もしかしたらそれ以上に大事なのが、「悪化させない」ことです。

かゆい時に、つい我慢できずにやってしまいがちな「NG行動」があります。

良かれと思ってやったことが、実は逆効果だったりもするんです。

これをやると、治るものも治らなくなってしまうので、絶対に避けてくださいね。

掻きむしる

もう、これは「ダメなこと」の王様です。

「かゆいんだから掻くのは当たり前!」と思うでしょう。

確かに、爪を立てて掻くと、その一瞬はかゆみが麻痺して、スッキリした気になります。

でも、それは肌を「攻撃」しているのと同じこと。

爪で掻きむしることで、ただでさえ弱っている肌のバリア機能は、完全に破壊されます。

そして、爪の間にいる雑菌が、その傷口から入り込んで、化膿(かのう)してしまう「二次感染」のリスクも高まる。

さらに最悪なのは、「掻く」という刺激自体が、また新たな炎症を引き起こし、かゆみ物質を放出させて、「もっとかゆく」なるんです。

「かゆい→掻く→もっとかゆくなる→もっと掻く」…この「かゆみの悪循環(イッチ・スクラッチ・サイクル)」にハマったら、もう地獄です。

そして、この掻き壊した傷が治る時に、あの憎き「色素沈着(黒ずみ)」として、肌にシミを残してしまう最大の原因になります。

どうしても我慢できない時は、掻くのではなく、さっき言ったように「冷やす」!。

それが無理なら、爪を立てずに「手のひらで、上から優しく押さえる」程度にしてください。

熱いお風呂に入る

「かゆい時は、熱いシャワーを浴びるとスッキリする」。

これも、実はやってはいけないNG行動の代表格です。

確かに、42度を超えるような熱いお湯を浴びると、かゆみの神経が一時的に「熱さ」で麻痺して、かゆみが紛れます。

でも、それは一瞬のこと。

熱いお湯は、肌の血管を思いっきり広げて、炎症を「悪化」させます。

さらに、体温が上がることで、かゆみを感じる神経(ヒスタミン)が、より活発になってしまうんです。</

その結果、どうなるか。

お風呂から上がって、体温が少し落ち着いてきた頃に、さっきまでの倍返し、いや、10倍返しとも言える「猛烈なかゆみ」が襲ってくるんです。

しかも、熱いお湯は、肌を守るために必要な「皮脂」まで根こそぎ洗い流してしまいます。

バリア機能はさらに失われ、肌はカラカラに乾燥して、ますますかゆみに敏感になる。

もう、悪循環どころの騒ぎじゃありません。

お風呂やシャワーは、必ず「ぬるめ」のお湯(38~40度くらい)で、短時間で済ませるようにしてくださいね。

肌トラブルを防ぐ!ナイトブラの賢い選び方 5つのポイント

さて、ここまでの章で「なぜ荒れるのか?」の原因と、「荒れた時の対処法」を見てきました。

ということは、次はいよいよ本番です。

「じゃあ、もう二度と失敗しないために、次は何を基準に選べばいいの?」。

ここが一番知りたいところですよね。

肌トラブルを一度でも経験してしまった私たちが、次にナイトブラを買う時に「絶対にチェックすべき5つのポイント」をまとめました。

デザインや価格も大事ですが、まずはこの5つをクリアできるかどうかで、肌荒れリスクをぐっと減らせるはずです。

ポイント1:肌に優しい素材(コットン・シルク)を選ぶ

原因の章でもお話ししましたが、やっぱりこれが一番大事です。

「肌に直接、長時間触れ続けるもの」ですからね。

肌荒れを経験したことがあるなら、レースの可愛さや補正力の強さよりも、「素材の優しさ」を最優先事項に持ってきましょう。

もう一度言いますが、狙うは「コットン(綿)」または「シルク(絹)」です。

もちろん、ホールド力を出すために、ある程度の化学繊維(伸縮性を持たせるポリウレタンなど)は必要です。

だから、「全部が天然素材じゃないとダメ!」と頑なになる必要はありません。

注目すべきは、「肌に当たる面(肌側)」です。

最近は、「表地はナイロンだけど、肌側はコットン100%です」とか、「パッドを入れるポケット部分だけシルク素材です」みたいな、「いいとこ取り」の賢い製品がたくさん出ています。

全体の素材表示だけでなく、「肌側素材」の表示をしっかりチェックするクセをつけましょう。

敏感肌なら「オーガニックコットン」も選択肢に

「コットン100%って書いてあったのに、それでもダメだった…」。

そんな、私と同じ「超」がつく敏感肌の人に、もう一歩踏み込んだ選択肢があります。

それが「オーガニックコットン」です。

「普通のコットンと何が違うの?」と思いますよね。

オーガニックコットンは、一般的な栽培で使われる農薬や化学肥料の使用が制限されていたり、製品になるまでの工程(染めたり、柔らかくしたり)で使う化学薬品も、なるべく少ない基準で作られていたりすることが多いんです。

つまり、素材そのものの優しさに加えて、「製造過程で付着するかもしれない化学的な刺激物」が、より少ない可能性があるということ。

もし、特定の素材じゃなく「染料」や「仕上げ剤」に反応しているかも…と疑っているなら、試してみる価値はあります。

もちろん、その分お値段はちょっと上がりがちですけどね。

肌への「お守り代」と考えるかどうかの、バランスかもしれません。

ポイント2:通気性・吸湿性の高さをチェック

肌荒れ原因の第3位は「ムレ」でしたよね。

ということは、素材が優しくても、汗でビッショリになったら意味がないんです。

コットンは吸湿性(汗を吸う力)は高いですが、速乾性(乾かす力)は低いのが弱点でした。

だから、素材選びと同時に「通気性・速乾性」のチェックも欠かせません。

例えば、バストの谷間やアンダーバスト部分、汗がたまりやすい背中部分が「メッシュ素材」に切り替えてあるデザインはどうでしょう。

それだけで、熱や湿気の逃げ道ができて、ムレやすさが全然違ってきます。

あるいは、パッド自体が「通気性の高い穴あきパッド(パンチングパッド)」になっているものもありますね。

生地の素材だけでなく、「構造的」にムレを逃がす工夫がされているか。

「汗っかきだな」と自覚がある人は、特にこのポイントを重視してみてください。

ポイント3:タグや縫い目が外側にある・または無いものを選ぶ

これは、意外と見落としがちな「物理的な刺激」の話です。

かゆみの原因、それは素材やサイズだけじゃなく、あの「洗濯表示タグ」かもしれませんよ!。

「チクチクして邪魔だから、いつも根元から切っちゃう」。

…私だけじゃないはずです(笑)。

あの硬いタグが、寝ている間に脇や背中に当たって、かゆみを引き起こしているケースって、実はすごく多いんです。

もう一つは「縫い目(縫い代)」です。

ブラを裏返してみてください。

生地と生地を縫い合わせた「縫い代」が、肌側に大きく飛び出ていませんか?。

その硬い部分が、一晩中、寝返りのたびに肌とこすれ合っている…そう考えると、刺激になるのも当然ですよね。

だから、選ぶべきは「タグレス(洗濯表示が生地に直接プリントされている)」仕様のもの。

そして、「シームレス(縫い目自体がフラットな特殊加工)」のもの。

あるいは、赤ちゃんの肌着みたいに「縫い目が外側」になっている製品もあります。

肌への優しさを本気で考えている製品は、こういう細かいところまで配慮されていることが多いですね。

ポイント4:締め付けすぎない適切なサイズを選ぶ

もう、耳にタコかもしれませんが、何度でも言います。

「ホールド力」と「苦しいほどの締め付け」は、まったくの別物です!。

肌荒れ原因の第2位だった「摩擦」と「圧迫」。

これは、サイズが合っていない(特に小さすぎる)ことが最大の原因でした。

適切なサイズとは、「適度に体にフィットして、バストを支えてくれるけど、深呼吸しても苦しくない」状態です。

朝起きて、クッキリとブラの跡が残っているようでは、締め付けすぎです。

「S・M・L」みたいな大雑把な表記だけでなく、「トップバスト:○○cm~○○cm」「アンダー:○○cm~○○cm」というように、細かいサイズガイドが用意されている製品を選ぶようにしましょう。

購入前に必ずバストサイズを測り直そう

ここで、皆さんに「絶対にやってほしいこと」があります。

それは、「今すぐ、メジャーで自分のバストサイズを測り直すこと」。

「私、ずっとMサイズだから大丈夫」という、その「思い込み」が一番危険です。

私たちの体、特に女性のバストサイズなんて、ちょっとした体重の増減や、生理周期、年齢によって、びっくりするくらい簡単に変わります。

1年前に買ったブラのサイズが、今のあなたに合っている保証はどこにもありません。

クローゼットに柔らかいメジャー、ありませんか?。

リラックスした状態で、鏡の前に立って、まずは「アンダーバスト(胸のふくらみのすぐ下)」、次に「トップバスト(胸の一番高いところ)」を、メジャーが床と水平になるようにして測ってみてください。

その「今のサイズ」を、ちゃんとメモしてから、ナイトブラのサイズ表と見比べるんです。

これが、失敗しないための一番の近道ですよ。

サイズ選びで迷った時の対処法

「測ってみたけど、MとLのちょうど境目だ…」。

これ、本当によくある悩みですよね。

「どうしよう、どっちを買えばいいの?」と。

まず、メーカーの公式サイトに「サイズで迷った方へ」みたいなガイドがないか、チェックしてみてください。

「ホールド力重視ならMサイズ、リラックス感重視ならLサイズがおすすめです」みたいに、親切に書いてくれていることがあります。

もし、そういうガイドがなかったら…。

肌荒れを「予防する」という観点だけで言えば、私は「迷ったら、ワンサイズ上」を選ぶことを個人的にはおすすめしたいです。

なぜなら、「キツすぎる」ことによる「圧迫と摩擦」が、肌荒れの最大の敵だったからです。

もちろん、ゆるすぎてもバストがホールドされなかったり、逆に生地が余ってこすれたりする可能性もあるので、一概には言えません。

でも、「苦しい」よりは「少しゆとりがある」方が、肌への負担は少ないかな、と。

あとは、購入者のレビューを徹底的に読み込むことですね。

「身長○○cm、普段のブラは△カップで、Mサイズがピッタリでした!」みたいな、自分と似た体型の人の口コミは、めちゃくちゃ参考になります。

ポイント5:試着サービスや返品交換保証があるか

最後のポイントは、特に私たちのような「肌荒れ経験者」や「敏感肌」の人にとって、心の「お守り」になるかもしれないポイントです。

それは、「ちゃんと試せるか、ダメだった時に保証があるか」です。

素材もチェックした、通気性も良さそう、サイズも測った。

「…でも、これで本当に、私の肌に合うんだろうか」。

その不安、すごくわかります。

特にネット通販だと、試着ができないのが最大のネックですよね。

だからこそ、購入前に「サイズ交換OK」か、「返品保証」があるかを、よーく確認してください。

ここで注意したいのが、その条件です。

「未開封・未使用の場合のみ返品可」では、正直、肌荒れチェックには何の意味もありません。

探すべきは、「試着後のサイズ交換OK」とか、もっと言えば「ご使用後でも、万が一お肌に合わなければ○○日間返金保証」みたいな、購入者に寄り添ったサービスを提供しているブランドです。</

そういう保証を付けているということは、それだけ製品の品質や、肌への優しさに「自信がある」という裏返しでもある、と私は思っています。

もう繰り返さない!肌荒れを防ぐナイトブラの使い方と洗い方

前の章で、「肌に優しいナイトブラの選び方」は、もうバッチリですよね。

「よし、これで完璧!」。

…と、その前に、あともう一つだけ、大事な仕上げのお話をさせてください。

せっかく素材やサイズを吟味して、こだわりの一枚を手に入れたとしても…。

その後の「使い方」や「洗い方」が雑だと、すべてが台無しになってしまうことがあるんです。

結局、肌荒れ原因の第1位(素材)と第2位(サイズ)をクリアしても、第3位の「ムレ・雑菌」や、コラムで触れた「洗剤残り」というワナが、まだ残っていますからね。

ここでは、肌荒れを「予防」し続けるために、日々の習慣にしてほしい使い方と洗い方のコツをご紹介します。

毎日取り替えて清潔をキープ

「そんなの当たり前だよ」って怒られちゃうかもしれませんが、これが一番大事なことなので、最初にお話しさせてください。

ナイトブラ、毎日ちゃんと洗って、取り替えていますか?。

「え、寝てるだけだし…」 「そんなに汗かいてない気がするし…」 「昨日も大丈夫だったから、今日もいっか」。

その「つい、もう一日」という油断が、肌荒れへの第一歩かもしれません。

前の章でも言いましたが、人は寝ている間に、自覚がなくても大量の汗をかいています。

一晩着たナイトブラは、「汗」と「皮脂」、そして「古い角質」を吸い込んで、雑菌にとっては「最高のごちそう」が揃った状態になっています。

目には見えなくても、パッドの中は雑菌の温床になっている可能性大。

それをまた次の日も着るって、ちょっと極端な言い方でしたけど、やっぱり「湿った雑巾」を肌に当てているようなものです。

肌荒れを本気で防ぎたいなら、もう理屈抜きで「ナイトブラは、毎日洗う、毎日取り替える」。

これを、絶対のルールにしましょう。

そのためにも、洗い替えとして最低でも2枚、できれば3枚は同じものを持っておくのが、現実的な運用だと思いますね。

汗をかいた日は日中でも着替える

「毎日交換」は基本中の基本ですが、これはその「応用編」です。

特に、私のような汗っかきの人は、心に留めておいてほしいことです。

例えば、夏場の寝苦しい夜。

あるいは、風邪をひいて熱が出て、うなされて起きた時。

「うわ、めっちゃ汗かいた…」と自覚する時ってありますよね。

汗でビッショリと湿ったナイトブラを、そのまま朝まで着け続けていたら、どうなるでしょう。

肌はふやけ、バリア機能は低下し、「あせも」や「かぶれ」になるのはもう、時間の問題です。

もし夜中に目が覚めて、「汗がすごい」と感じたら…。

面倒くさいのは重々承知ですが、乾いたパジャマに着替えるついでに、ナイトブラも新しいものに替えるか、いっそのこと外してしまうのが、肌にとっては一番の優しさです。

「夜中に起きるのは無理!」という場合でも、朝起きて「昨晩は汗かいたな」と自覚がある日は、いつもより早くシャワーを浴びて、全身さっぱりさせてから、清潔な下着に着替えるようにしたいですね。

正しい洗い方(手洗い・洗濯ネット使用)

「毎日洗う」のはいいとして、その「洗い方」も重要です。

まさか、他の洗濯物と一緒に、洗濯機にそのまま放り込んで、ガンガン回したりしていませんよね…?。

ナイトブラって、私たちが思っている以上にデリケートです。

特にバストを支えるための特殊な構造や、柔らかいパッドは、洗濯機の強い力で洗われると、あっという間に型崩れしたり、生地が伸びたり、毛羽立ったりしてしまいます。

そして、この「劣化した生地」が、新たな肌荒れの原因になるんです。

毛羽立った繊維が肌にチクチク当たったり、伸びてユルユルになった生地が寝返りのたびに肌とこすれたり…(これは次の項目でも話します)。

だから、理想は「手洗い」です。

洗面器にぬるま湯と中性洗剤(おしゃれ着洗い用)を溶かして、パッドは外して、ブラ本体を優しく振り洗いしたり、押したりする程度。

ゴシゴシこすったり、雑巾みたいに絞ったりするのは絶対にダメです。

…とはいえ、「毎日手洗いなんて、面倒くさくてやってられない!」という、私のようなズボラさんの気持ちも、よーくわかります。

もし洗濯機で洗うなら、「最低限のルール」だけは守ってください。

必ず「パッドは外して」、ブラ本体は「目の細かい、専用の洗濯ネット(ブラジャー用がベスト)」に入れる。

そして、洗濯コースは「手洗いコース」や「おしゃれ着コース」などの、一番弱い水流を選ぶこと。

どちらで洗うにしても、最後の「すすぎ」は、洗剤成分が繊維に残らないように、いつも以上にしっかり行うことが重要です。

洗濯洗剤の選び方(低刺激・無添加)

コラムでも少し触れましたが、「洗い方」だけでなく「何で洗うか」も大事なポイントです。

すすぎをしっかりしても、微量に残った洗剤成分が、汗と反応してかゆみや刺激になることがありますからね。

肌荒れを経験した私たちは、もう、ナイトブラ本体だけでなく、それを洗う「洗剤」も、「肌に優しいかどうか」で選ぶべきなんです。

ドラッグストアに行けば、「敏感肌用」とか「赤ちゃん用」って書かれた洗剤、たくさんありますよね。

あるいは、「香料・着色料・漂白剤・蛍光剤 無添加」みたいに、余計なものが入っていないことをアピールしている製品。

「アレルギーテスト済み」なんていう表示も、一つの目安になるかもしれません。

個人的な意見ですが、昔ながらの「粉末洗剤」は、水温が低いと溶け残ったりして、それが繊維の奥に残るのがちょっと心配かな、と思っています。

その点、最初から水に溶けている「液体洗剤」や、一回分がパックされた「ジェルボール」なんかは、溶け残りの心配は少ないかもしれませんね。

今使っている洗剤で、特に肌トラブルがないならいいんですが、もし肌荒れが続くなら、洗剤を見直してみるのも一つの手ですよ。

柔軟剤の使用は避けるのがベター

洗剤とセットで使いがちな「柔軟剤」。

「ふわふわに仕上げた方が、肌触りが良くなって、肌に優しいんじゃないの?」って思いますよね。

私も昔はそう思っていました。

…が、これが実は、大きな落とし穴なんです。

まず、あの「良い香り」の元になっている香料成分や、繊維をコーティングする成分(陽イオン界面活性剤というらしいです)が、敏感肌にとっては刺激になってしまうことがあります。

でも、それ以上に知っておいてほしいデメリットが、もう一つ。

柔軟剤って、繊維の表面を「油分の膜」でコーティングして、滑らかに(=ふわふわに)感じさせているんですね。

…そう、油の膜でコーティングするということは、どういうことか。

素材が本来持っている「吸水性」や「吸湿性」を、著しく低下させてしまうんです!。

せっかく「コットン100%」や「吸湿速乾」を選んだのに、柔軟剤を使ってしまったら、それはもう「汗を吸わないコットンもどき」になってしまいます。

汗を吸わない=ムレる。

肌荒れ対策としては、もう「百害あって一利なし」と言ってもいいかもしれません。

ナイトブラ、特に肌に触れるインナー類に関しては、柔軟剤の使用はきっぱりと「やめる」のが、肌荒れ予防には一番だと私は思います。

ナイトブラの適切な交換時期(寿命)とは

最後の項目です。

どんなに大切に手洗いしていても、モノには必ず「寿命」が来ます。

あなたの使っているナイトブラ、いつから使っていますか?。

一般的に、ブラジャーなどの下着の寿命は、「毎日使って3ヶ月」とか「着用100回程度」とか、まあ物にもよりますが「半年~1年」くらいが目安だと言われています。

でも、そんな日数よりも、もっと分かりやすい「交換のサイン」があります。

例えば、

  • アンダーバストのゴムが伸びて、ビロビロになっている。
  • 着けても、すぐにズレ上がってくる。
  • 肩紐が伸びきっている。
  • 生地全体が薄くなって、向こうが透けて見える。
  • 全体的に毛玉や毛羽立ちがひどい。
  • 中のパッドが、洗っても元の形に戻らず、潰れたり変形したりしている。

こういうサインが出ているブラ、まだ「もったいないから」と使い続けていませんか?。

これらのサインは、単に「バストをホールドする力が失われましたよ」という合図だけじゃないんです。

肌荒れにとっても、最悪のサイン。

ゴムが伸びてユルユルになったブラは、寝ている間に肌の上でズレまくります。

これが、何を意味するか…もうわかりますよね。

そう、「過度な摩擦」です。

毛羽立った生地は、それ自体が肌をチクチクと刺激するヤスリと同じ。

「もったいない」と使い続けるその1枚が、バストケアの効果をゼロにするどころか、かゆみや黒ずみ(色素沈着)の原因を毎晩せっせと作っているんです。

「今までありがとう」と感謝を込めて、寿命が来たブラはちゃんと処分して、新しいものに交換する。

これも、未来の肌を守るための、大事な大事なスキンケアの一つですね。

【肌荒れ経験者向け】選び方のポイントを満たす人気ナイトブラの例

さて、前の章までで、「肌荒れしないための5つの選び方ポイント」は、もうバッチリ頭に入りましたよね。

「素材が大事!」とか「縫い目とタグ、絶対チェック!」とか。

でも、いざお店やネットで見始めると、「じゃあ、具体的にどの商品が、そのポイントを押さえてるのよ?」って、途方に暮れちゃうのも、また事実。

そこで、ここでは「ランキング」とか「これが一番オススメ!」という話ではありません。

そうではなくて、あくまで「私たちが学んだ、あの“選び方のポイント”を、うまくクリアしていると評判の人気商品」を、いくつか「例」として紹介してみたいと思います。

あなたのブラ探しの「ヒント」になれば嬉しいです。

VIAGE (ヴィアージュ) ビューティアップナイトブラ

まず、多くの人気ランキングで第1位として紹介されているのが「VIAGE」です。

人気の理由はたくさんあると思いますが、肌荒れ経験者として注目したいのは、その「快適さ」へのこだわりです。

VIAGEは「ホックやワイヤーが一切なく、とにかくシンプルな設計」で、「着心地のよさに定評がある」とされています。

これは、私たちが懸念していた「ポイント3:タグや縫い目、金具」による物理的な刺激を減らすことや、「ポイント4:締め付けすぎ」を避けることにつながる、とても嬉しい特徴ですよね。

そしてもう一つ、見逃せないのが「ポイント5:試着サービスや返品交換保証」です。

VIAGEは、「Web初回購入なら、商品到着から14日以内はサイズ交換無料(※条件あり)」というサービスがあるようです。

ネット通販で一番不安な「サイズが合わなかったらどうしよう…」という悩みを解消してくれる、まさに肌荒れ経験者が求める「安心」を提供してくれている例と言えそうです。

ワコール (Wacoal) の「ナイトアップブラ」シリーズ

次にご紹介したいのは、やはり下着の大手、「ワコール」さんですよね。

安心感が違います。

ワコールの「ナイトアップブラ」は、もう定番中の定番と言ってもいいんじゃないでしょうか。

いろんな種類があるんですが、特に肌荒れ経験者として注目したいのは、素材にこだわっているモデルです。

例えば、ワコールの「睡眠科学」というブランドから出ているナイトブラ。

これはもう、名前からして「眠りのための科学」ですからね。

中には、「オーガニックコットンを95%使用」しているモデルがあったり、希少な「天綿」という肌触りの良いコットンを100%使ったモデルがあったり、まさに私たちが求めていた「ポイント1:肌に優しい素材」に、真正面から応えてくれている感じがします。

寝ている間のバストを優しく包み込むように設計されていて、強引な締め付けとは違うアプローチに、好感が持てますね。

グンゼ (GUNZE) の「KIREILABO(キレイラボ)」シリーズ

お次もインナーでおなじみ、グンゼの「キレイラボ」です。

これもインナーとしては超有名ですよね。

キレイラボの最大の特徴は、なんといっても「無縫製(シームレス)」技術。

そう、私たちが懸念していた「ポイント3:タグや縫い目」の問題に対する、一つの完璧な答えがこれなんです。

縫い目がない、ということは、あの「縫い代の硬い部分」が肌に当たってこすれる、ということが、根本的に無いんです。

チクチク・ゴワゴワの原因を、元から断ってくれている。

これは、摩擦に弱い敏感肌にとっては、本当にありがたい設計だと思いませんか?。

もちろん、多くが「綿混素材」で作られていますし、うっとうしい洗濯表示タグも、生地に直接プリントされた「タグレス」仕様になっているものがほとんど。

肌への刺激を、あらゆる角度から減らそう」という強い意志を感じるシリーズですね。

トリンプ (Triumph) の「sloggi ZERO Feel(スロギー ゼロフィール)」

「着けてることを忘れちゃう」みたいなキャッチコピーで、一気に人気が出た「スロギー」。

これも、肌荒れ経験者にとっては見逃せない選択肢です。

スロギーも「シームレス」で、接着技術を使っているので、縫い目がありません。

もちろんホックもない。

つまり、「ポイント3(縫い目・タグ・金具)」の懸念を、見事にクリアしてくれています。

その名の通り「ゼロ・フィール(感覚ゼロ)」を目指しているだけあって、締め付け感(ポイント4)も、他のナイトブラとは一線を画す「解放感」があります。

「締め付けによる、かゆみや圧迫感が辛い」という人には、ドンピシャかもしれません。

素材も、ツルツルした化学繊維のものが多いイメージですが、探してみるとちゃんと「肌側が綿混素材」になっているタイプも発売されています。

「ポイント1(素材)」もちゃんと考えてくれているのは、嬉しいですよね。

肌ストレスをとにかくゼロに近づけたい、という人には、一度試してみる価値があると思います。

…と、こんな感じで、いくつか「例」を挙げてみました。

でも、大事なことなので繰り返しますが、これは「このブランドを買いましょう」ということではありません。

大事なのは、VIAGEやワコールといったブランドが、「なぜ」肌に優しいと支持されているのか、その「理由」です。

それは、「素材(コットンなど)」「縫い目(シームレス)」「タグ(タグレス)」「締め付け(ストレスフリー)」「保証(サイズ交換)」といった、私たちがこの記事で学んできた「選び方のポイント」を、ちゃんと考えて作られているからなんですね。

だから、あなたがブラを選ぶ時も、この「5つのポイント」を自分の中のチェックリストにして、「これはクリアしてるかな?」と確認しながら探すのが、失敗しない一番の近道ですよ。

まとめ

ナイトブラでかゆみや湿疹が出るって、本当に憂鬱ですよね。

せっかくのバストケアが、肌荒れの原因になってしまったら元も子もありません。

ここでは、その主な原因が「素材」「サイズ(摩擦)」「汗(ムレ・雑菌)」にある可能性をお話ししてきました。

もし今、肌荒れに悩んでいるなら、まずは使用を中止して肌を休ませてあげてください。

そして、次に選ぶときは、デザインよりも「素材」を最優先に、そして「サイズ」をしっかり測り直してみること。

タグや縫い目といった、細かい部分のチェックも大事です。</

どんなに肌に優しいブラでも、「毎日洗う」こと、「柔軟剤は使わない」こと、そして「ゴムが伸びたら交換する」という日々の使い方も、肌荒れ予防には欠かせません。

ちょっとした知識と工夫で、自分にぴったりの快適な一枚は見つかるはずです。

肌ストレスのない、快適なナイトブラ生活を送りたいものですね。

あわせて読みたい|肌荒れ対策を万全にするために

この記事では、ナイトブラによるかゆみや湿疹の原因と対策を、幅広く見てきました。

もし、「原因1」で触れた「素材」について、もっと深く知りたいと感じたなら、「ナイトブラの素材かぶれ|化学繊維とレースに潜む肌トラブルのリスク」の記事がきっと役立つはずです。

「私はもともと肌が弱いから…」と不安な方、特に敏感肌やアトピー肌の方は、「敏感肌・アトピー肌のためのナイトブラ選び|肌に優しい天然素材と縫製の見極め方」で、縫い目や素材選びの「さらに一歩先」のコツをチェックしてみてくださいね。

また、これからの季節、特に気になるのが「原因3」でもあった「ムレ」ですよね。「夏のナイトブラは蒸れやすい!あせもやニキビを防ぐための通気性と選び方」では、夏を快適に乗り切るための具体的なヒントをまとめています。

そして、意外な落とし穴である「お洗濯」。せっかく肌に優しいブラを選んでも、洗剤で荒れてしまっては元も子もありません。「ナイトブラの正しい洗濯方法|肌荒れを防ぐための洗剤選びと干し方のコツ」を読んで、日々のケアも万全にしておきましょう。