ナイトブラで頭痛や吐き気が…それって血行不良のサインかも?

ナイトブラの不安解消ガイド

キレイなバストラインを目指して、あるいは、寝る時のバストの不快感をなくすために。「ナイトブラ」を使い始めた、という方は多いですよね。

「これで快適になるかも!」そんな期待をしていたのに、なぜかナイトブラを着け始めてから、原因不明の「頭痛」がするようになった…。

リラックスするどころか、なんとなく「気持ち悪く」て、ひどい時には「吐き気」まで感じてしまう…。

「美容のためだから、これくらい我慢しなきゃダメなのかな?」

「もしかして、私だけ…?」

そんな風に、不安になったり、無理をして着け続けたりしていませんか?

ちょっと待ってください。

その不調、我慢する必要はまったくありません。

それは、ナイトブラがあなたの体に合っていないという「SOSサイン」で、もしかしたら「血行不良」が原因で引き起こされているのかもしれないんです。

ここでは、なぜナイトブラでそうした体調不良が起きてしまうのか、そのメカニズムと、もう二度と失敗しないための「苦しくならないナイトブラの選び方」を、徹底的に解説していきます。

「ナイトブラ=苦しいもの」と諦めてしまう前に、ぜひ、あなたの体と健康を守るための知識をチェックしてみてくださいね。

※この記事は、ナイトブラの使用に関する一般的な情報提供のみを目的としており、医学的なアドバイスや診断に代わるものではありません。
肩こり、冷え、むくみといった体の不調が続く場合や、着用に関して不安を感じる場合は、ご自身で判断なさらず、専門の医療機関や医師にご相談ください。

ナイトブラで頭痛や吐き気が…その不調、我慢していませんか?

夜、リラックスして眠るためのナイトブラ。

バストケアを頑張ろうと思って着け始めたのに、なんだか頭が痛い…。

むしろ気分が悪くなって、吐き気を感じる…。

そんな経験はありませんか?

「キレイになるためには多少の我慢も必要かな」なんて、無理をして着け続けているとしたら、それはとても危険なサインかもしれません。

その不調、もしかしたらナイトブラの締め付けによる「血行不良」が原因で引き起こされている可能性があります。

ここでは、まずナイトブラ着用時に起こりうる体調不良のサインにはどんなものがあるのか、一緒に確認していきましょう。

なぜそんなことが起きてしまうのか、その入り口を探っていきますね。

ナイトブラ着用中によくある体調不良のサイン

ナイトブラを着けていて「あれ?」と感じる不調には、いくつか代表的なものがあるようです。

例えば、締め付けられるような「頭痛」。

胃のあたりがムカムカする「気持ち悪さ」や、ひどい時には「吐き気」。

日中用のブラを外した時のような解放感がなく、むしろ「息苦しい」。

それに、ひどい「肩こり」を感じるようになった、という声も聞かれます。

SNSなどを見ていると、「私もナイトブラで苦しくなった」「頭痛がひどくてやめた」といった経験談が、実は少なくないんですよね。

あなただけが感じている特別なことではないんです。

大切なのは、それらが「体が発しているSOSのサインかもしれない」と気づくこと。

「こういうものだ」と思い込まず、自分の体の声に耳を傾けることが、まずは第一歩だと思います。

「気持ち悪い」と感じる…それ、締め付けが原因かも?

なんとなく「気持ち悪い」「ムカムカする」といった不快感。

これも、ナイトブラが合っていない時によく聞かれるサインの一つです。

特に、アンダーバストの部分や、みぞおち(胃の上あたり)が強く圧迫されていると、気分が悪くなりやすいと言われています。

例えば、サイズの合わない服を着た時や、ベルトをきつく締めすぎた時に感じる、あの圧迫感に似ているかもしれません。

ナイトブラは、バストを正しい位置にキープするために、ある程度のホールド力が必要です。

ですが、その「寄せる力」や「支える力」が強すぎると、寝ている間に無意識に呼吸が浅くなったり、胃のあたりを圧迫し続けたりして、不快感につながってしまうケースがあるようなんですね。

リラックスするための時間に、そんな不快感があったら本末転倒ですよね。

頭痛や肩こりとナイトブラの意外な関係

「ナイトブラと頭痛って、関係あるの?」と不思議に思うかもしれません。

でも、これも意外と多いお悩みなんです。

考えてみてください。

もし、ナイトブラの肩紐(ストラップ)が細すぎたり、体に食い込むほどキツかったりしたらどうでしょう。

また、脇の部分(サイドパネル)の締め付けが強すぎて、腕の付け根あたりが圧迫されていたら…。

寝ている間、つまり何時間も、肩や首の周りの筋肉がずっと緊張した状態になってしまいます。

その緊張が続くと、周辺の血流が滞りやすくなることが考えられます。

一般的に、血行不良は緊張型の頭痛や、つらい肩こりを引き起こす原因の一つとされています。

日中用のワイヤーブラを外した時のような解放感を期待していたのに、むしろ逆効果になってしまっているとしたら、それはナイトブラの設計やサイズが体に合っていないのかもしれません。

我慢は禁物!吐き気は体が発する危険信号

いろいろな不調のサインがありますが、中でも「吐き気」を感じる場合は、特に注意が必要です。

これは、体が発しているかなり強い「警告サイン」だと私は思います。

胃や横隔膜といった、呼吸や消化に関わる大切な部分が、寝ている間ずっと物理的に強く圧迫され続けている状態が考えられます。

こうした圧迫が続くと、自律神経のバランスにも影響を及ぼす可能性がある、という専門家の意見もあるようです。

「そのうち慣れるかも」「高いお金を出して買ったから、もったいない」…。

そう思って我慢して着け続けるのは、本当にやめたほうがいいと思います。

もし吐き気を感じるようなら、すぐにそのナイトブラの着用を中止してください。

美容やバストケアも大切ですが、まずはご自身の健康を守ることを最優先に考えてほしいです。

その不調、ナイトブラが「合っていない」だけかもしれません

ここまで読むと、「ナイトブラって、もしかして体に悪いものなの?」と不安になってしまったかもしれません。

でも、安心してください。

問題なのは「ナイトブラ」そのものではなくて、おそらく「今使っているナイトブラが、あなたの体に合っていない」ということなんです。

例えば、単純にサイズが小さすぎるのかもしれません。

あるいは、サイズは合っていても、あなたの骨格やバストの形に、そのナイトブラの設計が合っていない可能性もあります。

ホールド力を重視するあまり、締め付けが強すぎる製品を選んでしまった、ということも考えられます。

大切なのは、なぜ不調が起きるのか、その原因を知ることです。

そして、自分に本当に合うものを見つけること。

次の章では、もう少し詳しく、なぜナイトブラで血行不良が起きてしまうのか、そのメカニズムについて見ていきましょう。

なぜナイトブラで血行不良が起こるのか?

前の章では、ナイトブラによる体調不良は「体に合っていない」ことが原因かも、というお話をしました。

では、なぜ「体に合っていない」と、頭痛や吐き気につながる「血行不良」が起きてしまうのでしょうか。

ここでは、そのメカニズム(理由)について、もう少し詳しく見ていきたいと思います。

実は、ナイトブラが「バストを支える」という、その目的そのものに、圧迫のリスクが隠れているようなんです。

「どうして着けていると苦しくなるんだろう?」という疑問に、一緒に迫っていきましょう。

バストを支える仕組みと「圧迫」は紙一重

ナイトブラの一番の役割は、ご存知の通り、寝ている間にバストが重力で横に流れたり、上下に動いたりするのを防いで、優しく支えることです。

クーパー靭帯を守る、なんていう言葉もよく聞きますよね。

そのためには、布地にある程度の「張力(テンション)」、つまりバストを定位置にキープするための「ホールド力」が必要になります。

まったく圧のない、ただの布だったら、支える意味がなくなってしまいますからね。

ですが、この「支える力」も、度が過ぎればただの「圧迫」になってしまいます。

特に、睡眠中は長時間にわたって着用し続けるものです。

日中なら「ちょっとキツいな」と感じたらすぐ直せますが、寝ている間はそうもいきません。

そのわずかな「キツさ」が、何時間も続くことで、じわじわと体に影響を与えてしまう…。

快適な「サポート」と、不快な「圧迫」は、本当に紙一重なんだと思います。

血行不良が頭痛や吐き気を引き起こすメカニズムとは

では、その「圧迫」が、どうやって頭痛や吐き気を引き起こすのでしょうか。

すごく簡単に言うと、「圧迫」が「血行不良」を生み、その「血行不良」が「体調不良」につながる、という流れが考えられます。

一般的に、体の一部が強く圧迫されると、そこを通っている血管が細くなりますよね。

そうすると、血液の流れが妨げられてしまいます。

これが「血行不良」の状態です。

血行不良になると、その先にある細胞に十分な酸素や栄養が届きにくくなったり、逆に二酸化炭素や老廃物が溜まりやすくなったりすると言われています。

例えば、ナイトブラの肩紐や脇の部分が肩周りの筋肉を圧迫し続けて血行不良になれば、筋肉がガチガチに緊張してしまいます。

これが「肩こり」や「緊張型の頭痛」の一因になることは、なんとなくイメージがつくのではないでしょうか。

また、胸部やみぞおち(胃のあたり)が強く圧迫されると、呼吸や内臓の働きにも影響が及ぶ可能性が指摘されているようです。

これが「気持ち悪さ」や「吐き気」といった不快感につながるのではないか、と考えられています。

特に注意すべき「アンダーバスト」と「脇の下」の圧迫

ナイトブラが体を圧迫するといっても、全身を一様に締め付けているわけではありません。

特に圧迫が起こりやすく、注意が必要な箇所があります。

それはズバリ、「アンダーバスト」と「脇の下」です。

アンダーバストの部分は、ブラ全体を支えるための「土台」になるところです。

ここにしっかりとしたゴムが入っていたり、伸縮性の強い生地が使われたりしていることが多いですよね。

また、脇の下は、バストを中央に「寄せる」ために、サイドの布(パネル)が集まってきたり、ストラップの付け根があったりする部分です。

バストを支えるためには重要なポイントなんですが、それだけに、サイズが合っていないと最も「キツく」感じやすい場所でもあるんです。

ご自身のナイトブラも、この2箇所が特に体に食い込んでいないか、ぜひチェックしてみてほしいです。

アンダーバストは呼吸にも影響?

なぜ「アンダーバスト」の圧迫がそんなに問題なのでしょうか。

それは、バストのすぐ下、アンダーバストの位置には、私たちが呼吸をするために非常に重要な「横隔膜」があるからです。

横隔膜は、息を吸うときに下に下がり、肺が膨らむのを助ける筋肉です。

もし、ナイトブラのアンダー部分がキツすぎて、この横隔膜の動きを妨げてしまったら…?

当然、寝ている間の「深い呼吸」がしにくくなりますよね。

無意識のうちに、すごく「浅い呼吸」になってしまう可能性があると言われています。

浅い呼吸が続くと、体に取り込める酸素の量が減ってしまいます。

その結果、十分にリラックスできなかったり、睡眠の質が下がったり、朝起きた時に「息苦しい」「なんだかだるい」といった不快感につながったりすることも考えられるようです。

特に「息苦しさ」や「気持ち悪さ」を感じる方は、このアンダーバストの締め付けが強すぎるのかもしれません。

脇の下には大切なリンパも

もう一つの注意ポイント、「脇の下」の圧迫はどうでしょうか。

ここには、血液が通る血管だけでなく、私たちの体にとって、とても大切な「リンパ節」が集中している場所として知られています。

「腋窩(えきか)リンパ節」なんて聞いたことがあるかもしれません。

リンパ液は、血液とはまた別で、体の中の余分な水分や老廃物を回収して運んだり、免疫機能に関わったりする、重要な役割を担っています。

ナイトブラのサイドパネルが脇に食い込んでいたり、ストラップの付け根が脇の肉にめり込んでいたりすると、どうでしょう。

血流だけでなく、この「リンパの流れ」まで妨げてしまう可能性があります。

リンパの流れが滞ると、老廃物がうまく流れなくなり、不調の原因になるとも言われています。

脇の下は、バストを寄せるために力がかかりやすい部分だからこそ、優しい設計になっているかどうかが大事なポイントなんですね。

リンパの流れが妨げられるとどうなる?

「リンパの流れが妨げられる」と、具体的にどんな影響があるのでしょうか。

先ほども触れましたが、リンパは体内の「下水道」のような役割で、老廃物や余分な水分を運んでいます。

この流れが、脇の下という大きな「合流地点」でせき止められてしまったら、大変です。

行き場を失った水分や老廃物が、その周辺に溜まりやすくなると考えられています。

それが、腕や脇の周りの「むくみ」として感じられることがあります。

「朝起きると、なんとなく腕がだるい」「脇のあたりが重い感じがする」といった不調は、もしかしたらこのリンパの滞りが関係しているかもしれません。

また、血液の流れとリンパの流れは、お互いに助け合っているような関係にあるとされています。

ですから、リンパの流れが悪いと、結果的に血行にも良くない影響を与え、全体的な「だるさ」や「スッキリしない感じ」につながってしまうことも考えられます。

バストをキレイに保つためのケアが、かえって体の「巡り」を悪くしてしまっては、元も子もないですよね。

結論:サイズが合わないナイトブラが最大の原因

ここまで、ナイトブラが血行不良を引き起こすメカニズムについて見てきました。

アンダーバストでの呼吸の妨げ、脇の下での血流やリンパの圧迫…。

いろいろとお話ししてきましたが、こうした深刻な「圧迫」を引き起こしてしまう最大の原因は、結局のところ、非常にシンプルです。

それは、「あなたの体に合っていない(特に、小さすぎる・きつすぎる)サイズのナイトブラ」を選んでしまっている、ということに尽きると思います。

メーカーが本来「快適なサポート力」として設計した圧力を、小さすぎるサイズを選ぶことで、何倍も強い「過度な圧迫」に変えてしまっている状態なんですね。

「バストをしっかり寄せたいから」「育乳効果を期待して」と、あえてキツめのサイズを選んでいる方もいるかもしれませんが、それは不調の原因になるだけでなく、バストケアにとっても逆効果になっている可能性が非常に高いです。

では、今使っているナイトブラが本当に合っているのかどうか。

次の章で、簡単にできるチェックリストを確認してみましょう。

もしや血行不良かも?今すぐ確認したい3つのチェックリスト

さて、ここまでの章で、ナイトブラによる不調のサインや、血行不良が起こるメカニズムを見てきました。

「私の感じている不調も、もしかしたら…」と不安に思っている方もいるかもしれません。

かといって、すぐに病院に行くほどでもないし…と悩んでしまいますよね。

そこで、今お使いのナイトブラが、もしかしたら血行不良の原因になっているかもしれない、という可能性を探るための、簡単なセルフチェックリストを3つご紹介します。

もちろん、これが医学的な診断になるわけではありません。

あくまで「もしかして?」と気づくための、一つの目安として、気軽にチェックしてみてください。

今夜、ナイトブラを外す時にでも、ぜひ確認してみてほしいです。

チェック1:ナイトブラを外した時、体に「跡」がクッキリ残っていませんか?

これが一番分かりやすいサインかもしれません。

ナイトブラを外した時、体にどんな「跡」が残っているか、鏡で見てみてください。

もちろん、伸縮性のあるものを着ているわけですから、靴下を脱いだ時みたいに、うっすらとゴムの跡が残るのは、ある程度は仕方ないことだと思います。

問題なのは、その「跡」の度合いです。

例えば、アンダーバストの部分が「クッキリ」と赤くなっていたり、ひどい時には「みみず腫れ」のようになっていたりしませんか?

特に、前の章でお話しした「アンダーバスト」と「脇の下」。

この2箇所に、ストラップや布のフチが食い込んだような、痛々しい跡が残っているとしたら…。

それは、寝ている間の何時間も、その部分が強く圧迫され続けていたという、何よりの証拠です。

血流がかなり妨げられていた可能性が、非常に高いと言えるんじゃないでしょうか。

もし、その跡が「かゆい」と感じるなら、圧迫による刺激だけでなく、ナイトブラの素材(化学繊維やゴムなど)が、あなたの肌に合っていない可能性も考えられます。

「痛い」「かゆい」と感じるほどの跡が残るのは、明らかに体が悲鳴を上げているサインだと思います。

チェック2:正しい着け方(位置)で着用できていますか?

「サイズはちゃんと測って買ったはずなのに、なぜか苦しい…」。

そんな方は、もしかしたら「着け方」が間違っているのかもしれません。

ナイトブラは、ただ着ればいいというものではなく、正しい位置で着用して初めて、その機能を発揮するように設計されています。

どんなに高性能なナイトブラでも、着け方が間違っていれば、バストをうまく支えられないどころか、かえって体を不自然に圧迫し、体調不良の原因になってしまうことがあるんです。

よくある間違いは、バストのお肉をちゃんとカップの中に集めきれていないケース。

脇や背中に流れたままの状態でナイトブラを着けてしまうと、本来カップに入るべきお肉が、脇の下などで圧迫されてしまいます。

また、アンダーバストの位置がずれすぎていたり、ストラップがねじれたままだったりするのもNGです。

特に、バストを「寄せよう!」と意識しすぎて、無理やりカップに詰め込んだり、アンダーをきつく締めすぎたりすると、意図しない場所に強い圧力がかかってしまいます。

「あれ、私の着け方、合ってるかな?」と不安になったら、一度、そのナイトブラを購入したメーカーの公式サイトや、商品に付属していた説明書を見てみてください。

「正しい着用方法」の動画やイラストがあるはずです。

それを見ながら、一度正しく着け直してみるだけで、不快感がウソのように消えることもありますよ。

チェック3:睡眠中に無意識に脱ごうとしたり、位置をずらしたりしていませんか?

これは、ご自身でも気づいていないかもしれない、無意識の行動についてのチェックです。

朝、目が覚めた時、ナイトブラがどんな状態になっているか、思い出してみてください。

「なぜか、アンダーバストの部分がまくれ上がって、胸の上に乗っかっている」。

「寝る時はちゃんと着けたはずなのに、片腕だけストラップから抜けている」。

「暑かったわけでもないのに、無意識に脱ぎ捨てて、ベッドの横に落ちていた」。

…なんて経験はありませんか?

もし一つでも思い当たることがあるなら、それは、あなたが寝ている間に、あなたの体が「苦しい!」「不快だ!」と感じているサインである可能性が非常に高いです。

起きている間は、「バストケアのため」と意識して我慢できるかもしれません。

でも、眠っている間の体は正直です。

圧迫感や息苦しさから逃れようと、本能的にナイトブラをずらしたり、脱ごうとしたりするんですね。

もちろん、寝相が悪くてずれてしまう、ということもあるとは思います。

ですが、毎朝のようにナイトブラがとんでもない位置にずれているとしたら、それは「寝相」のせいではなく、「ナイトブラ」があなたのリラックスした睡眠を妨げている証拠だと言えるのではないでしょうか。

(コラム)24時間つけっぱなしはNG?推奨される着用時間

ナイトブラが体に合っているかどうかのチェックリストを見てきましたが、ここで一つ、よくある疑問について触れておきたいと思います。

それは「ナイトブラって、24時間つけっぱなしでもいいの?」という疑問です。

「少しでも長く着けていた方が、育乳効果が上がるんじゃないか」と期待して、日中もそのままナイトブラで過ごしている、という方もいるかもしれません。

ですが、個人的には、24時間の連続着用はあまりおすすめできないな、と思います。

なぜなら、そもそも「ナイトブラ」と「日中用のブラ」では、作られた目的が違うからです。

日中用のブラは、立ったり歩いたりする時の「縦方向の重力」からバストを支えるために、しっかりしたワイヤーやホールド力を持つものが多いですよね。

一方、ナイトブラは、睡眠中(横になっている時)に、バストが脇や上下に「流れる」のを防ぐために、主に伸縮性のある布で、優しく包み込むように設計されています。

ナイトブラを日中に着けても、日中の重力や揺れには十分対応できない可能性がありますし、逆に、日中用のワイヤーブラを夜に着けると、ワイヤーが体を圧迫して危険です。

そして何より、24時間ずっとブラを着け続けるということは、常に体のどこかしらが圧迫されている状態だということです。

血流やリンパの流れにとっては、まったく「休まる時」がなくなってしまいます。

肌にとっても、ずっと布が密着しているのは衛生的にも良くありませんし、汗で蒸れてかゆみや湿疹の原因にもなりかねません。

バストケアも大切ですが、体の巡りや肌の健康を考えると、日中と夜とで、きちんと役割の違うブラに着替えること。

そして、お風呂上がりから寝る前までの間など、少しの時間でもいいので「ブラを外して体を解放する時間」を作ることも、体調不良を防ぐためには大切なんじゃないかなと思います。

(コラム)素材が肌に合わず「かゆみ」やストレスを感じていませんか?

もう一つ、コラムとしてお話ししたいのが「素材」についてです。

「締め付け感はそれほどでもないのに、なんだか着けているとイライラする…」。

そんな方は、「圧迫」ではなく「素材」が原因で、不調を感じているのかもしれません。

ナイトブラは、ホールド力を高めるために、ポリエステルやナイロン、ポリウレタンといった化学繊維を使っている製品が非常に多いです。

これらの素材は、伸縮性や耐久性に優れている反面、肌がデリケートな人にとっては「かゆみ」や「チクチク感」の原因になることがあります。

また、デザイン性を高めるための「レース」の装飾や、硬い「縫い目」、肌に当たる「洗濯表示のタグ」などが、寝ている間に肌を刺激し続けているケースもあります。

「かゆい」という感覚は、私たちが思う以上に強いストレスになります。

寝ている間もかゆくて、無意識に掻いてしまったり、そのせいで眠りが浅くなったり…。

そうした「睡眠の質の低下」や「かゆみによるストレス」が、自律神経のバランスに影響を与え、結果として頭痛や気分の落ち込みといった、一見関係なさそうな体調不良につながることも、一般的にはあり得ると言われています。

サイズやホールド力、デザインももちろん大切です。

でも、寝ている間にずっと肌に触れ続けるものだからこそ、「自分が本当に心地よいと感じる肌触りかどうか」という視点も、体調不良を防ぐためには、とても重要な選択基準になると思います。

苦しくならない!「血行」を考えたナイトブラの賢い選び方 5つのポイント

これまでの章で、体に合わないナイトブラが引き起こす可能性のある、ちょっと怖いお話もしてきました。

「ナイトブラを着けたいけど、頭痛や吐き気が起きるのはイヤ…」。

「じゃあ、一体どんな基準で選んだら、失敗しないの?」

きっと、そんな不安や疑問でいっぱいになっていることと思います。

でも、大丈夫です。

「ナイトブラ=危険」というわけでは、決してありませんからね。

大切なのは、巷でよく聞く「育乳効果」や「バストアップ」といった言葉に惑わされず、あなたの体に本当にフィットする、「快適さ」と「血行」を考えたナイトブラを見つけることです。

ここでは、そのための「賢い選び方」として、私が特に重要だと思う5つのポイントをご紹介します。

ポイント1:最重要!「正しいサイズ測定」から始める

いろいろなポイントがありますが、これが一番、いえ、圧倒的に重要です。

もう一度言いますね。

ナイトブラによる体調不良の、最大の原因。

それは「サイズが合っていない(特に小さすぎる)こと」に尽きると、私は思っています。

「洋服がMサイズだから、ナイトブラもMでいいかな」とか、「昔測った時はC75だったから、それで大丈夫」といった、曖昧な自己判断が、実は一番危険なんです。

洋服のSMLと、ブラジャーのサイズは、基準がまったく違います。

それに、バストのサイズやアンダーバストの寸法は、体重のわずかな増減や、その時々のホルモンバランスによっても、意外と簡単に変動するものなんですよね。

ですから、まずは「今の、正確な自分のサイズ」を知ることから始めないといけません。

自己流は危険!できれば専門家(販売員)に測ってもらう

「今の正確なサイズ」を知るための一番確実な方法は、やはり、下着専門店の販売員(フィッター)さんに、一度きちんと測定してもらうことです。

「お店で測ってもらうのは、ちょっと恥ずかしい…」という気持ち、すごくよく分かります。

私も昔はそうでした。

でも、体調不良になってしまうほどのキツいブラを選び続けてしまうリスクを考えたら、一度、勇気を出してプロにお願いするのが、結果的に一番の近道なんです。

彼らは毎日何人もの体を測定しているプロフェッショナルですから、私たちが思うほど何も気にしていませんし、むしろ「合わないサイズで悩んでいるなら、ぜひお手伝いさせてください」というスタンスのはずです。

最近は、メジャーで測るだけでなく、3Dスキャンなどで非接触で測定できるお店もあるようですよ。

最低でも、1年に1回は測り直すのが理想とも言われています。

正しいサイズを知ること。

それが、快適なナイトブラ選びの、絶対的なスタートラインです。

複数のサイズにまたがる場合の選び方

ナイトブラ選びで、もう一つ、とても悩ましいのが「S・M・L」といった、ざっくりとしたサイズ表記の時ですよね。

特に、「トップバスト(胸の膨らみ)のサイズ表で見るとMなのに、アンダーバストのサイズ表で見るとL」というように、複数のサイズにまたがってしまう場合。

あなたなら、どちらを選びますか?

ここで、「バストをしっかり寄せたいから」とか「効果を期待して」という理由で、小さい方の「Mサイズ」を選んでしまう…。

これこそが、アンダーバストを過度に圧迫し、呼吸を浅くし、血行不良を引き起こす、典型的な失敗パターンなんです。

原則として、複数のサイズにまたがって迷った場合は、絶対に「アンダーバスト」のサイズを優先してほしいと思います。

つまり、この例なら「Lサイズ」を選ぶべき、というのが私の考えです。

アンダー部分が快適でないと、リラックスして眠ることなんてできませんからね。

もしアンダーに合わせてLサイズを選び、カップが少し余るように感じるなら、それはその商品のSMLの区分けが、あなたの体型に合っていないということです。

アンダー部分にホックなどが付いていて、ある程度調整できるタイプを選ぶのも、賢い方法の一つですね。

ポイント2:アンダーバストの「伸縮性(ストレッチ性)」をチェック

正しいサイズを選んだら、次にチェックしてほしいのが「アンダーバスト部分の作り」です。

前の章で、アンダーバストがきついと「横隔膜」を圧迫し、呼吸が浅くなる、というお話をしましたよね。

これを防ぐために、アンダー部分が「どのようにして体を支える設計になっているか」が、すごく大事なんです。

例えば、デザインによっては、アンダー部分にただの細くて硬いゴムが1本、ぐるっと入っているだけのものもあります。

これだと、支える力がその「線」に集中してしまうため、体に食い込みやすく、痛みや息苦しさの原因になりやすいです。

私がおすすめしたいのは、生地そのものの伸縮性(例えば、リブ編みになっているものなど)で、面で優しく支えるタイプ。

あるいは、ゴムが使われていても、それがすごく幅広(幅が5cmくらいあるとか)でソフトなもの、肌当たりが優しいレース素材でできているものなどです。

通販などで買う場合も、写真でアンダー部分をよく見たり、レビューを読み込んだりして、圧力が一点に集中しない、伸縮性の高いものを選ぶようにしてみてください。

実際に手に取れるなら、アンダー部分を両手で持って、どれくらい優しく伸びるかを確認するのが一番ですね。

ポイント3:締め付けすぎない「ノンワイヤー」タイプを選ぶ

これは「ナイトブラ」を選ぶ上では、もはや常識かもしれませんが、念のため。

必ず「ノンワイヤー」のタイプを選んでください。

日中用のワイヤーブラは、起きている時の重力からバストを支えるためのもの。

あれを寝る時に着けてしまうと、寝返りをうった時などにワイヤーが体に突き刺さり、血行不良どころか、怪我の原因にもなりかねません。

そして、「ノンワイヤー」のナイトブラの中にも、いろいろな種類があります。

ホールド力を高めるために、脇の部分などに「サイドボーン」と呼ばれる、ワイヤーよりは柔らかいですが、プラスチックや樹脂などでできた「芯」のようなものが入っている製品もあります。

これもしっかり支えてくれる反面、人によっては、その「硬さ」が肌に当たって痛みを感じ、圧迫の原因になることもあります。

もし、あなたが締め付けにとても敏感で、頭痛などを起こしやすいタイプだと自覚しているなら、そうした硬いパーツが一切使われていない、布だけで構成された「シームレスタイプ」や、「リラックス重視」と書かれているタイプを選ぶのが、一番無難だと思います。

ポイント4:「ホールド力」と「快適さ」のバランスを見極める

ナイトブラに期待することって、人それぞれですよね。

「とにかくバストが流れるのをガッチリ防ぎたい」という人もいれば、「締め付けられるのは嫌だけど、ノーブラは不安だから、優しく支えてほしい」という人もいると思います。

ここで知っておいてほしいのは、「強いホールド力」と「睡眠時の快適さ(血行を妨げないこと)」は、時として両立が難しい、ということです。

ホールド力を高めようとすれば、当然、布の伸縮性は低く(硬く)なり、体への圧力は強くなります。

それが「サポート」の範囲を超えて「圧迫」になれば、血行不良や体調不良のリスクが高まります。

もし、あなたが今まさに頭痛や吐き気で悩んでいるなら、一度「ホールド力」への期待値を、少し下げてみてはどうでしょうか。

「ガッチリ固める」タイプではなく、「最低限、バストの揺れや広がりを抑えてくれる」程度の、リラックス感を最優先したナイトブラを選んでみる。

まずは、圧迫感のない快適な睡眠を取り戻すこと。

その上で、もう少しサポート力が欲しいと感じたら、別のタイプを試してみる。

「育乳」といった言葉に踊らされず、自分の体が「心地よい」と感じるバランスを見極めることが、結果的に、健康的なバストケアにつながっていくんじゃないかな、と私は思います。

ポイント5:通気性や肌触り(睡眠を妨げない素材)も大切

最後のポイントは、見落としがちですが、とても大切な「素材」です。

前の章のコラムでも触れましたが、締め付け(圧迫)だけでなく、素材の「不快感」がストレスとなり、体調不良を引き起こしている可能性もあります。

私たちは、寝ている間に、思っている以上にたくさんの汗をかきます。

ナイトブラの「通気性」が悪いと、胸元が汗で蒸れてしまい、すごく不快ですよね。

あせもや湿疹など、肌トラブルの原因にもなります。

こうした「不快感」は、睡眠の質を確実に下げてしまいます。

質の悪い睡眠は、それ自体が頭痛やだるさの原因にもなると言われています。

また、肌触りも重要です。

ナイロンやポリエステルといった化学繊維のツルツルした感じが苦手な方や、レースの飾りがチクチクして気になる、という方もいます。

そういう方は、無理をせず、肌に直接触れる面が「コットン(綿)」や「シルク」といった、天然素材で作られているものを選んでみてください。

最近は、機能性と肌触りを両立した製品も増えています。

また、服の内側にある「洗濯表示のタグ」が肌に当たってかゆい、ということもよくあります。

タグが印字(プリント)になっているタイプや、タグが外側に付いているタイプを選ぶのも、小さなことですが、快適な睡眠のための大事な工夫ですよ。

ナイトブラと体調不良に関するQ&A

さて、ここまでナイトブラによる体調不良の原因から、チェックリスト、そして賢い選び方まで、かなり詳しく見てきました。

ですが、もしかしたら「私の場合はどうなんだろう?」とか「これはどうなの?」といった、まだ細かい疑問や不安が残っている方もいらっしゃるかもしれません。

ここでは、そんな「よくあるご質問」をいくつかピックアップして、Q&A形式でお答えしていこうと思います。

これで、あなたの最後のモヤモヤも解消できたら嬉しいです。

Q. ナイトブラをやめたら頭痛が治りました。もう着けない方がいいですか?

A. まず、「やめたら治った」という事実が、何よりの答えだと思います。

それは、やはりあなたが使っていたそのナイトブラが、残念ながらあなたの体に合っておらず、頭痛の原因となる血行不良などを引き起こしていた可能性が非常に高い、ということですね。

その判断は、とても正しかったと思います。

では、「もうナイトブラは着けない方がいいか?」と聞かれると、私は「そんなこともないですよ」とお答えしたいです。

問題だったのは「ナイトブラ」というアイテムそのものではなく、あくまで「あなたに合わなかった、その一つの商品」です。

もし、ノーブラで寝ることで、バストが流れる感じがして不安だったり、落ち着かなかったりするのであれば、ナイトブラを着けるメリットは十分にあります。

前の章でお話しした「選び方の5つのポイント」、特に「正しいサイズ測定」と「アンダーバストの快適さ」「肌触りの良い素材」を徹底的に見直して、今度は「リラックス感」を最優先に選んでみてください。

「こんなにラクでいいの?」と思うくらい、優しい着け心地のものでも、ノーブラでいるよりはずっとバストをサポートしてくれます。

無理に着ける必要は全くありませんが、「快適な一着」に出会える可能性は十分にあるので、諦めてしまうのはちょっともったいないかな、と思います。

Q. 育乳効果が高い=締め付けが強い、ということですか?

A. これは、非常によくある「誤解」の一つですね。

結論から言うと、イコールではありません。

むしろ、私は「逆効果になる可能性もある」と考えています。

そもそも「育乳」という言葉は、医学的に「バストが(脂肪や乳腺で)大きくなる」という意味で使われているわけではなく、広告などでは「バストを正しい位置にキープして、美しい形を育む」といったような、お手入れ(バストケア)の意味合いで使われていることが多いようです。

ナイトブラの本来の目的は、睡眠中にバストが流れるのを防ぐ「サポート」です。

ですが、前の章(H2-2)で詳しくお話ししたように、強すぎる「締め付け(圧迫)」は、血行不良やリンパの流れの滞りを引き起こします。

血液がバストに必要な栄養を運んでいることや、リンパが老廃物を流していることを考えると、その「巡り」を悪くしてしまうことが、バストケアにとって良いことだとは、ちょっと思えませんよね。

締め付けが強すぎて睡眠の質が下がれば、それはもう健康にとってもマイナスです。

「効果が高い」というのは「締め付けが強い」ことではなく、「自分の体に正しくフィットして、睡眠を妨げることなく、快適にサポートし続けてくれる」ことだと、考え方を切り替えたほうが良いと思います。

Q. スポーツブラや昼用のブラで代用するのはダメですか?

A. はい、これは明確に「代用はおすすめできません」とお答えします。

なぜなら、コラム(H2-3)でも少し触れましたが、「昼用ブラ」「スポーツブラ」「ナイトブラ」は、それぞれ作られた「目的」がまったく違うからです。

まず「昼用ブラ」、特にワイヤーが入っているもの。

これは、私たちが立ったり歩いたりしている時の「下方向への重力」からバストを支え、形を整えるために作られています。

寝ている時にこれを着けると、寝返りをうった時などに硬いワイヤーが体に食い込み、圧迫して非常に危険です。

次に「スポーツブラ」。

これは、ランニングやジャンプといった「激しい運動の揺れ」からバストを守るために、とにかくバストを「固定する(圧迫する)」力が非常に強く設計されています。

短時間の運動なら良いのですが、これを睡眠中の何時間も着け続けるのは、血行不良やリンパ圧迫のリスクが非常に高いと言わざるを得ません。

寝ている時は、体もバストもリラックスさせつつ、「横になった時の重力(脇や上に流れる)」から優しく守ってくれる。

その専用設計になっている「ナイトブラ」を選ぶことが、やはり一番理にかなっているんですね。

Q. 体調不良を感じたら、まずは何をすべきですか?

A. これは、もう答えは一つだけです。

「すぐに着用を中止する」こと。

これに尽きます。

「でも、高かったから、もったいない…」とか、「着けていれば、そのうち体が慣れるかも…」といった考えは、本当に危険なので、すぐに捨ててください。

H2-1でもお話ししましたが、頭痛や吐き気、息苦しさといった症状は、あなたの体が発している「SOSサイン」であり、「警告」です。

それを我慢して着け続けるのは、自分の体をいじめているのと同じことかもしれません。

まずは、勇気を持って着用を中止してみてください。

そして、それで体調が良くなるかどうかを、しっかり観察することが第一歩です。

もし、ナイトブラをやめても頭痛や吐き気が続くようであれば、それはナイトブラとは別のところに原因がある可能性も考えられます。

その場合は、「たかが頭痛」と我慢せず、一度、医療機関などで相談してみることも考えたほうが良いかもしれませんね(これは医療的なアドバイスではなく、あくまで一般的な話ですが)。

Q. デザインだけで選ぶのは危険ですか?

A. 「危険な可能性はありますか?」と聞かれたら、「はい、その可能性はありますね」とお答えします。

もちろん、ナイトブラも下着ですから、毎日着けるものとして「気分が上がる」デザインであることは、すごく大事な要素だと思います。

どうせなら、可愛いレースがあしらわれていたり、セクシーで素敵なデザインだったりする方が、お手入れのモチベーションも上がりますよね。

その気持ちは、私もとてもよく分かります。

しかーし!(と、どこかで聞いたようなフレーズですが)

その「デザインの良さ」と、「あなたの体に合う機能性・快適さ」は、必ずしもイコールではない、ということを知っておいてほしいんです。

例えば、デザイン性を重視した、すごく「細いストラップ(肩紐)」。

見た目は華奢で可愛いかもしれませんが、支える力がその細い線に集中するため、肩に食い込みやすく、圧迫や肩こりの原因になることがあります。

また、ふんだんに使われた「硬いレース」が、寝ている間に肌に当たってチクチクし、かゆみやストレスの原因(H2-3コラム参照)になることもあります。

ですから、失敗しないための賢い順番としては、まずH2-4でお話しした「選び方の5つのポイント」(正しいサイズ、アンダーの伸縮性、肌触りの良い素材など)をクリアしているかどうか。

それをしっかり確認した上で、その条件をクリアしているものの中から、あなたが「これ可愛い!」と思えるデザインを選ぶ。

この順番なら、きっと失敗が少なくなると思いますよ。

【参考】どんなナイトブラがあるの?有名な人気モデルの特徴をチェック

「選び方の5つのポイントは、よくわかった」。

「でも、実際に商品を探そうと思うと、種類が多すぎて、どれがどう違うのかサッパリ…」。

そう感じている方も多いかもしれませんね。

ここでは、あくまで参考情報として、市場でよく名前を聞く、比較的有名なナイトブラのモデルをいくつかピックアップし、その「特徴」をご紹介します。

繰り返しになりますが、人気だから、有名だからといって、あなたの体に合うとは限りません。

「私の場合、この特徴はどうだろう?」と、ご自身の体調や「選び方のポイント」と照らし合わせながら、冷静にチェックする材料にしてみてください。

例1:Viage(ヴィアージュ)ビューティーアップナイトブラ

こちらは、通販サイトなどで非常によく見かける、人気の高いモデルの一つですね。

特徴としては、ワイヤーやホックなどが一切ない、Tシャツのような「かぶりタイプ」であることです。

生地全体の高い伸縮性を利用して、バストを包み込むようにホールドする設計になっているようです。

この記事のテーマである「血行」という観点で見てみると、アンダーバストの部分が、細いゴムではなく、幅の広い「リブ編み」になっている点に注目です。

(選び方のポイント2で触れたように)圧力が「線」ではなく「面」で分散されやすい設計は、食い込みによる圧迫感を軽減してくれる可能性があります。

一方で、脇高設計で背中まで広くカバーする分、夏場などはその「接地面積の広さ」が暑さや蒸れにつながらないか、という点は確認が必要かもしれません。

サイズ展開もSからLLなど複数あるようですが、S/M/L表記の製品の共通の悩みとして、「アンダー」と「トップ」のバランスが自分の体に合うかどうかが、快適さを左右する一番の鍵になりそうです。

例2:LUNA(ルーナ)ナチュラルアップナイトブラ

こちらは、「小胸さん向け」といった切り口で有名になったナイトブラですが、その構造に特徴があるようです。

特許取得の「オメガライン」と呼ばれる特殊な縫製(滑り台のような構造)で、バストを下から支え上げる、という点にこだわっているとされています。

「圧迫」という観点ではどうでしょうか。

この製品もノンワイヤーで、アンダーバストの部分が硬いゴムではなく、伸縮性のあるレース素材でできているデザインのものが多いようです。

レース素材は、見た目の可愛らしさだけでなく、アンダーへの圧迫感を軽減する狙いもあるかもしれません。

ただし、これは(選び方のポイント5で触れた)「素材」との兼ね合いが重要です。

そのレースの肌触りが、ご自身の肌に合っているか(チクチクしないか)は、非常に大切なチェックポイントになります。

また、特殊な構造が、ご自身のバストの形や骨格にうまくフィットするかどうかも、快適さを分けるポイントになりそうですね。

例3:Angellir(アンジェリール) ふんわりルームブラ

こちらも、デザインの可愛らしさやカラーバリエーションの豊富さで、特にSNSなどで人気を集めているモデルですね。

大きな特徴は、「フロントホック」が付いているタイプが多いことです。

バストを中央に寄せる力を、ホック(通常3段階など)で調整できる、というのが大きな売りになっているようです。

「血行」や「圧迫」の観点から見ると、この「調整機能」はメリットにもデメリットにもなり得ると私は思います。

メリットとしては、その日の体調や、リラックスしたい度合いに合わせて、アンダーの締め付け感をある程度「緩める」ことができる点です。

一方で、デメリット(注意点)としては、「効果を期待しすぎて」、無意識に一番キツいホックで留め続けてしまい、結果として過度な圧迫につながってしまうリスクがあることです。

また、フロントホックの金具部分や、ふんだんに使われているレースの装飾が、寝ている間に肌に当たって不快感(かゆみや痛み)の原因にならないかも、確認が必要なポイントだと思います。

【結論】大手メーカー製も含め「試着」や「サイズ感」が最優先

ここでは3つの例を挙げましたが、もちろん、世の中にはもっとたくさんのナイトブラがあります。

例えば、「ワコール」や「トリンプ」「ピーチ・ジョン」といった、誰もが知る大手下着メーカーも、それぞれ長年の知見を活かした「睡眠時専用ブラ」を開発・販売しています。

これら大手メーカーの強みは、やはりサイズ展開の細かさ(アンダーとカップで選べるものが多い)や、全国の店舗で「試着」ができたり、専門の販売員さんに相談できたりする点にあると思います。

通販で人気のモデルは「手軽に買える」良さがありますが、体調不良を経験した方や、サイズ選びに徹底的にこだわりたい方は、一度、こうした実店舗でプロのアドバイスを受けてみるのも、確実な方法の一つです。

結局のところ、どれだけ人気でも、どれだけ口コミが良くても、最後の決め手は「あなたの体(サイズ・骨格・肌質)に、それが合うかどうか」です。

この章はあくまで「参考」にとどめ、ぜひ「選び方5つのポイント」を羅針盤にして、あなただけの一着を探してみてください。

まとめ:自分に合うナイトブラで快適なバストケアを

ここでは、ナイトブラを着けた時に感じる頭痛や吐き気、気持ち悪さといった不調について、その原因と対策を詳しく見てきました。

結論としては、それらの不調の多くは、あなたの体に合っていない(特に小さすぎる・きつすぎる)ナイトブラを選んでしまったことによる、「血行不良」や「圧迫」が原因である可能性が非常に高い、ということでしたね。

「キレイになるため」と、その不調を我慢して着け続けるのは、健康にとってもバストケアにとっても、決して良いことではありません。

まずは、あなたの体が発している「苦しい」というサインを、ちゃんと受け止めてあげてください。

そして、ご紹介した「5つの選び方」(特に正しいサイズ測定、アンダーの伸縮性、快適な素材)を参考に、今度こそ「あなたの体」を最優先にした一着を選んでみてほしいと思います。

「ナイトブラは苦しいもの」というイメージが、「正しく選べば、こんなに快適なんだ!」という喜びに変わるはずです。

あなたにピッタリ合うナイトブラを見つけて、ぜひ、ストレスのない快適なバストケアをスタートさせてくださいね。

あわせて読みたい|ナイトブラと「巡り」に関する関連記事

ここでは、ナイトブラが原因で起こりうる「頭痛」や「吐き気」と、その背景にある「血行不良」について詳しく解説してきました。

でも、ナイトブラと体の「巡り」に関しては、ほかにも知っておいてほしい大切なポイントがいくつかあります。

例えば、血行不良が引き起こす不調は、頭痛だけではありません。

つらい「肩こり」や、女性にとって大敵の「冷え」にも関係している可能性があります。

そのメカニズムや対策について、より突っ込んで知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。

ナイトブラは血行不良になる?肩こりや冷えを引き起こすメカニズムと対策

また、体の「巡り」には、血液だけでなく「リンパの流れ」も非常に重要です。

ナイトブラがリンパの流れを妨げていないか心配な方や、自分でできるセルフチェック、滞りを改善するための簡単なストレッチ方法などを知りたい方には、こちらの記事がおすすめです。

要注意!ナイトブラがリンパの流れを妨げる?セルフチェックと改善ストレッチ

そして、この記事では「苦しくならない選び方」という、いわば「マイナスを防ぐ」視点での選び方をご紹介しました。

もし、さらに一歩進んで、「体を冷やさない素材」や「血行を促進するような構造」といった、「プラスに働く」積極的なナイトブラの選び方を知りたい場合は、こちらの記事がきっと役立つはずです。

血行を促進するナイトブラの選び方|体を冷やさない素材と構造のポイント

最後に、どんなに良いナイトブラを選んでも、日々のケアや着け方が間違っていては台無しです。

血行を止めないための「正しい着け方」や、お風呂上がりなどにできる簡単な「マッサージ」といった、着用前後のセルフケアもとても大切です。

ナイトブラ着用前後のセルフケア|血行を止めないための正しい着け方とマッサージ

ぜひ、これらの記事もあわせて読んでいただき、ご自身の体を大切にする、総合的なバストケアを実践してみてくださいね。